第38話
リツコさんの部屋を出ると。
当然のように綾波が僕を待っていて。
そのまま一緒に帰ったわけなんだけど。
その間、僕はずっとさっきのことを考えていた。
僕が自分の周囲を拒絶してるのかもって。
まぁ、この考えが正しいってワケでもないんだろうけど。
思い当たるふしもあるというか。
ようはこの世界が僕にとってなんなのかっていう話で。
やり直してるっていうこと。
それはどうしても前の世界と比べてしまうってこと。
普段はそんなに気にすることはないんだけれど。
何かの拍子に、特に前の世界で親しかった相手と話したときなんかに。
どうしてもね。
僕とその人との間で話したこととか。
その人がしたこととか。
僕はしっかりと覚えているのに。
相手はそのことを知らない。
それは当然のことなんだけど。
やっぱりさびしくて。
そんな時に思うんだよね。
僕が今こうしていることになんの意味があるのかって。
どれだけやったって、どれだけ頑張ったって。
取り戻せないものがあるって。
そう思わされてしまうから。
綾波に対しても、そんな思いを持っているのかもしれない。
僕にとって綾波っていうのはやっぱり僕の知っていた綾波で。
それはどうしようもないって気もする。
実際、はじめの頃は今の綾波に前の綾波を重ねていたから。
それでつらい思いもしたし。
今の綾波は今の綾波って考えられるようになってきたっていっても。
そうやって分けて考えようってこと自体が気にしてるってことで。
忘れられないんだ。
どうやったって。
そして、思ってる。
もう一度会いたいって。
無理だってわかっていても。
結局、だからなんだろうか。
今の綾波を「女の子」として見られなかったのは。
前の世界で持っていた想いの反動とか。
そういったものなんだろうか。
一方で。
アスカに対する気持ちっていうのはまた別のもので。
いや、別のものになってきたという方が正しいかもしれない。
最初は綾波と同じ。
僕を知らないってことに寂しさを覚えて。
でも、アスカの場合はそれでほっとした部分もあったけどね。
綾波と違って、前の世界での僕らの関係は最悪だったから。
この世界でアスカが僕と距離を取ろうとしていたことに便乗した。
あんなのを2度も繰り返すのはご免だったし。
そうすることで取りあえずはうまくやっていけると思ってた。
けど、最近なぜかアスカが僕に話しかけるようになってきて。
それ自体は嬉しかったんだよね。
正直、「アスカ」から嫌われてるっていうのはいやだったから。
前にしたって関係が壊れてきて、避けるようになってたのはあるけれどさ。
僕がアスカを嫌ってたわけじゃないし。
だから、これはこれでいいのかもとか思ってたんだよね。
けれど、この頃思うことがあって。
いや、気付いてたのは、きっともっと前からで。
でも見ないふりをしてたんだよね、無意識で。
認めたくないことではあったから。
つまりさ、アスカも僕と同じなんじゃないかってこと。
アスカは・・・的確な行動を取りすぎてる。
今回の件は特にそれが表に出たけど。
ほかの時でもそう。
以前にしていたミスが消えてるんだよね。
そして、前のアスカからは考えられないほどの冷静さ。
僕はそれを都合良くとらえて。
それで違うってことの証明にしようとしてた。
だけど、アスカも前の記憶があるって考えた方がすっきりするんだ。
アスカの意味深な言動の何もかもが。
でも。
もしそうだとしたら僕はどうしたらいいんだ?
アスカは「僕」を知ってるただ一人の人間ってことになる。
前の世界の話ができる唯一の相手。
何もかも話してしまいたくなる。
なのにアスカは確実に僕を嫌ってる。
下手したら憎んでさえいるかもしれない。
なら、何も言わずにいる方がいいのかもしれない。
目立つ行動は避けて、それで前と同じように行動する。
そうやってそれなりに友好的な関係を続けるのが。
一番なのかって。
それに、僕の考えが気のせいだってこともあるんだし・・・
当然のように綾波が僕を待っていて。
そのまま一緒に帰ったわけなんだけど。
その間、僕はずっとさっきのことを考えていた。
僕が自分の周囲を拒絶してるのかもって。
まぁ、この考えが正しいってワケでもないんだろうけど。
思い当たるふしもあるというか。
ようはこの世界が僕にとってなんなのかっていう話で。
やり直してるっていうこと。
それはどうしても前の世界と比べてしまうってこと。
普段はそんなに気にすることはないんだけれど。
何かの拍子に、特に前の世界で親しかった相手と話したときなんかに。
どうしてもね。
僕とその人との間で話したこととか。
その人がしたこととか。
僕はしっかりと覚えているのに。
相手はそのことを知らない。
それは当然のことなんだけど。
やっぱりさびしくて。
そんな時に思うんだよね。
僕が今こうしていることになんの意味があるのかって。
どれだけやったって、どれだけ頑張ったって。
取り戻せないものがあるって。
そう思わされてしまうから。
綾波に対しても、そんな思いを持っているのかもしれない。
僕にとって綾波っていうのはやっぱり僕の知っていた綾波で。
それはどうしようもないって気もする。
実際、はじめの頃は今の綾波に前の綾波を重ねていたから。
それでつらい思いもしたし。
今の綾波は今の綾波って考えられるようになってきたっていっても。
そうやって分けて考えようってこと自体が気にしてるってことで。
忘れられないんだ。
どうやったって。
そして、思ってる。
もう一度会いたいって。
無理だってわかっていても。
結局、だからなんだろうか。
今の綾波を「女の子」として見られなかったのは。
前の世界で持っていた想いの反動とか。
そういったものなんだろうか。
一方で。
アスカに対する気持ちっていうのはまた別のもので。
いや、別のものになってきたという方が正しいかもしれない。
最初は綾波と同じ。
僕を知らないってことに寂しさを覚えて。
でも、アスカの場合はそれでほっとした部分もあったけどね。
綾波と違って、前の世界での僕らの関係は最悪だったから。
この世界でアスカが僕と距離を取ろうとしていたことに便乗した。
あんなのを2度も繰り返すのはご免だったし。
そうすることで取りあえずはうまくやっていけると思ってた。
けど、最近なぜかアスカが僕に話しかけるようになってきて。
それ自体は嬉しかったんだよね。
正直、「アスカ」から嫌われてるっていうのはいやだったから。
前にしたって関係が壊れてきて、避けるようになってたのはあるけれどさ。
僕がアスカを嫌ってたわけじゃないし。
だから、これはこれでいいのかもとか思ってたんだよね。
けれど、この頃思うことがあって。
いや、気付いてたのは、きっともっと前からで。
でも見ないふりをしてたんだよね、無意識で。
認めたくないことではあったから。
つまりさ、アスカも僕と同じなんじゃないかってこと。
アスカは・・・的確な行動を取りすぎてる。
今回の件は特にそれが表に出たけど。
ほかの時でもそう。
以前にしていたミスが消えてるんだよね。
そして、前のアスカからは考えられないほどの冷静さ。
僕はそれを都合良くとらえて。
それで違うってことの証明にしようとしてた。
だけど、アスカも前の記憶があるって考えた方がすっきりするんだ。
アスカの意味深な言動の何もかもが。
でも。
もしそうだとしたら僕はどうしたらいいんだ?
アスカは「僕」を知ってるただ一人の人間ってことになる。
前の世界の話ができる唯一の相手。
何もかも話してしまいたくなる。
なのにアスカは確実に僕を嫌ってる。
下手したら憎んでさえいるかもしれない。
なら、何も言わずにいる方がいいのかもしれない。
目立つ行動は避けて、それで前と同じように行動する。
そうやってそれなりに友好的な関係を続けるのが。
一番なのかって。
それに、僕の考えが気のせいだってこともあるんだし・・・