第21話
転校してすぐに。
アスカは人気者になっていた。
もっともある意味それは当然のことで。
もともと容姿は整っていて。
ドイツで大学卒業してるくらいに頭がよく。
運動神経もいい、となればね。
弱点ないよなぁって。
ただ前のときはあの性格だったから。
それで近づく人を限定してたような所があったけど。
今のアスカは妙に愛想がいい。
話しかければきちんと応対してるし。
相手を見下してないようにしてるというか。
前はすぐに「アンタばかぁ?」って切り捨ててたもんなぁ。
そう意味ではほとんど別人なんだけど。
でもしぐさとかそういったものがやっぱり僕の知っているアスカと同じで。
アスカはアスカなんだと思いはしつつ。
そんなふうに思える自分はなんなんだろうって気もして。
僕はアスカのことなんてなにも知らなかったのかもしれないのに。
それはとにかく。
そういうわけでアスカのまわりにはしょっちゅう誰かが取り巻いてて。
驚いたことにはその中にトウジとかケンスケも含まれてるんだよなぁ・・・
まぁ、オーバーザレインボウで初めて会ったときもよく話してたわけではあるけれど。
なんにしても。
前のことからすると、トウジとアスカが和やかに話してる光景っていうのがどうも気色悪いんだよな。
で、こんなことを考えてる僕はといえば。
窓際でぼんやりとアスカ達のことを見るともなしに見ているわけで。
隣には綾波がいて。
お互い何を話すでもなく、ただそばにいる。
それはここ最近変わらなくて。
そうしていることはひどく落ちつくことで。
僕にとって綾波といる時間はとても大事なものだった。
だからアスカと話をしにいこうって気にはならないんだよな、やっぱり。
もっとも、別の理由っていうのもたしかにあって。
前の世界での気まずさっていうのが残ってるんだよね。
ほぼ最悪って言ってもいいくらいの関係の記憶が。
だから何を話せばいいかわからないし。
それどころかアスカと顔を合わせること自体にも気後れしてしまう。
こっちのアスカにはそういうことって関係ないって頭では分かってるんだけどさ。
そうそう割り切れたりはしないんだよな。
結局重ねてしまう。
綾波に関してはある程度自分の中で整理がついたんだけど。
アスカの方はまだなんだよな。
会ったばかりなんで仕方がないとも言えるけど。
一方で、アスカの方でもわざわざ僕と話そうと思わないみたいで。
おかげで、僕とアスカは会ってからほとんど会話をしてないんだよな。
・・・そういえば。
綾波はアスカと話をしてたりするんだろうか。
前のときは仲が悪いっていうか。
お互いに関わらないようにしてた気がするけど。
あ、でも転校そうそうにアスカがなにかやってた気もするな。
あの時綾波はひどくそっけなく応じてたっけ。
今度はどうだったんだろう?
綾波はそれなりにアスカのこと気にしてるみたいなんだよな。
オーバーザレインボウから帰ってきた時。
綾波は僕に「あの人と会ったの?」って聞いてきて。
いや、聞いてるというよりは何かを確認してるような感じで。
「ほんとに会っただけだけどね。」
って言ってその時の話をしたら。
「・・・そう。」
とだけ言って。
それで話は終わっちゃったんだけど。
まぁそんなこともあったんで。
「ねえ綾波。惣流さんとなにか話した?」
僕がそう聞くと、綾波は軽く顔を上げて、
「・・・別に。」
とだけ答えた。
「別に、って話してないの?」
「取りあえずよろしく、とは言われたわ。」
綾波にもそんなこと言ってたのか。
取りあえず、はないと思うんだけどなぁ。
「・・・それだけ?」
「ええ。」
「ふぅん。」
僕達と関わる気はないってことなのかな。
それはそれで楽ではあるんだけれど。
でも、使徒と戦う時に困らない程度には会話をしておいた方が良いんだろうなぁ・・・
気が重いけど。
さすがにこの状態で一緒に戦うとかいうのは怖すぎるし。
ふぅ。
アスカの方を見て軽く漏らしたため息に。
「あの人が気になるの?」
「気になるっていうか、一応同じチルドレンなわけだしさ。少しくらいは話してみた方がいいのかなって。」
「・・・そう。」
綾波は今度もそう答えて。
後はそのことには触れてこなかった。
アスカは人気者になっていた。
もっともある意味それは当然のことで。
もともと容姿は整っていて。
ドイツで大学卒業してるくらいに頭がよく。
運動神経もいい、となればね。
弱点ないよなぁって。
ただ前のときはあの性格だったから。
それで近づく人を限定してたような所があったけど。
今のアスカは妙に愛想がいい。
話しかければきちんと応対してるし。
相手を見下してないようにしてるというか。
前はすぐに「アンタばかぁ?」って切り捨ててたもんなぁ。
そう意味ではほとんど別人なんだけど。
でもしぐさとかそういったものがやっぱり僕の知っているアスカと同じで。
アスカはアスカなんだと思いはしつつ。
そんなふうに思える自分はなんなんだろうって気もして。
僕はアスカのことなんてなにも知らなかったのかもしれないのに。
それはとにかく。
そういうわけでアスカのまわりにはしょっちゅう誰かが取り巻いてて。
驚いたことにはその中にトウジとかケンスケも含まれてるんだよなぁ・・・
まぁ、オーバーザレインボウで初めて会ったときもよく話してたわけではあるけれど。
なんにしても。
前のことからすると、トウジとアスカが和やかに話してる光景っていうのがどうも気色悪いんだよな。
で、こんなことを考えてる僕はといえば。
窓際でぼんやりとアスカ達のことを見るともなしに見ているわけで。
隣には綾波がいて。
お互い何を話すでもなく、ただそばにいる。
それはここ最近変わらなくて。
そうしていることはひどく落ちつくことで。
僕にとって綾波といる時間はとても大事なものだった。
だからアスカと話をしにいこうって気にはならないんだよな、やっぱり。
もっとも、別の理由っていうのもたしかにあって。
前の世界での気まずさっていうのが残ってるんだよね。
ほぼ最悪って言ってもいいくらいの関係の記憶が。
だから何を話せばいいかわからないし。
それどころかアスカと顔を合わせること自体にも気後れしてしまう。
こっちのアスカにはそういうことって関係ないって頭では分かってるんだけどさ。
そうそう割り切れたりはしないんだよな。
結局重ねてしまう。
綾波に関してはある程度自分の中で整理がついたんだけど。
アスカの方はまだなんだよな。
会ったばかりなんで仕方がないとも言えるけど。
一方で、アスカの方でもわざわざ僕と話そうと思わないみたいで。
おかげで、僕とアスカは会ってからほとんど会話をしてないんだよな。
・・・そういえば。
綾波はアスカと話をしてたりするんだろうか。
前のときは仲が悪いっていうか。
お互いに関わらないようにしてた気がするけど。
あ、でも転校そうそうにアスカがなにかやってた気もするな。
あの時綾波はひどくそっけなく応じてたっけ。
今度はどうだったんだろう?
綾波はそれなりにアスカのこと気にしてるみたいなんだよな。
オーバーザレインボウから帰ってきた時。
綾波は僕に「あの人と会ったの?」って聞いてきて。
いや、聞いてるというよりは何かを確認してるような感じで。
「ほんとに会っただけだけどね。」
って言ってその時の話をしたら。
「・・・そう。」
とだけ言って。
それで話は終わっちゃったんだけど。
まぁそんなこともあったんで。
「ねえ綾波。惣流さんとなにか話した?」
僕がそう聞くと、綾波は軽く顔を上げて、
「・・・別に。」
とだけ答えた。
「別に、って話してないの?」
「取りあえずよろしく、とは言われたわ。」
綾波にもそんなこと言ってたのか。
取りあえず、はないと思うんだけどなぁ。
「・・・それだけ?」
「ええ。」
「ふぅん。」
僕達と関わる気はないってことなのかな。
それはそれで楽ではあるんだけれど。
でも、使徒と戦う時に困らない程度には会話をしておいた方が良いんだろうなぁ・・・
気が重いけど。
さすがにこの状態で一緒に戦うとかいうのは怖すぎるし。
ふぅ。
アスカの方を見て軽く漏らしたため息に。
「あの人が気になるの?」
「気になるっていうか、一応同じチルドレンなわけだしさ。少しくらいは話してみた方がいいのかなって。」
「・・・そう。」
綾波は今度もそう答えて。
後はそのことには触れてこなかった。